この記事の結論
- 広告の金額とかけ離れた請求なら、その場で払わず、消費者ホットライン「188」に電話する。
- ネット広告を見て自分で呼んだ業者でも、「訪問販売」としてクーリング・オフできる場合がある(消費者庁の考え方)。期限は書面を受け取った日から8日。
- 冬は天井裏にネズミが入りやすい時期。慌てて1社に決めず、電話の段階で総額・出張費・キャンセル料を聞き、複数社の見積もりを比べる。

天井裏の物音に慌てて、スマホで見つけた「〇〇円〜」の業者を呼んだら、作業後に高額を請求された――。こうした相談が増えています。
この記事では、「自分で呼んだのだから仕方ない」とあきらめる前に確認したいことを、公的機関の資料をもとに整理します。悪質な手口の見分け方はネズミ駆除業者の悪質な手口は?高額請求とクーリング・オフにまとめています。
害獣駆除の高額請求トラブルは本当に増えている?
増えています。国民生活センターが2024年4月24日に公表した資料によると、全国の消費生活センター等に寄せられた害虫・害獣駆除サービスの相談件数(シロアリ駆除を除く)は次のとおりです。
| 年度 | 相談件数 | うち契約当事者が10〜20歳代 |
|---|---|---|
| 2018年度 | 854件 | 35件 |
| 2019年度 | 907件 | 44件 |
| 2020年度 | 972件 | 57件 |
| 2021年度 | 1,383件 | 211件 |
| 2022年度 | 1,612件 | 212件 |
| 2023年度 | 2,290件 | 552件 |
※2024年3月31日までの登録分。2022年度の同じ時期(2023年3月31日までの登録分)は1,568件で、2023年度は約1.5倍。
5年で約2.7倍です。若い世代の伸びが目立ちますが、2023年度は60歳代(290件)・70歳代(283件)も多くなっています。
よくあるパターンは?
公的機関が紹介している事例には、共通する流れがあります。
- ネズミ駆除(国民生活センター 2024年):ネットに「一軒家約5,000円〜」とあった業者に見積もりを頼むと約13万円を提示。動画で不安をあおられて契約し、後からクーリング・オフを申し出たら「できない」と言われた。
- ネズミ駆除(埼玉県 2024年11月):作業中に追加作業を提案され、作業後の請求がネットの表示価格とかけ離れていた。
- ゴキブリ駆除(国民生活センター 2025年3月):「約1,000円から」の業者に電話で依頼。電話では料金説明がなく、作業後に約50万円と言われ、その日に約10万円を現金で払った。契約書にはクーリング・オフの記載がなかった。
「格安表示 → 電話で金額を言わない → 現場で不安をあおる → 高額請求 → その場で支払い」という流れです。
自分で呼んだ業者でもクーリング・オフできる?
できる場合があります。 ここがいちばん誤解されやすいポイントです。
原則:自分から「家で契約したい」と頼んだ場合は対象外
特定商取引法の訪問販売には、消費者が自分から「自宅で契約したい」と業者を呼んだ場合を対象外とするルール(適用除外)があります。業者の「お客様が呼んだから」はこれが根拠です。
ただし:広告と大きく違う金額なら「請求した」とはいえない
消費者庁の「訪問販売等の適用除外に関するQ&A」では、チラシを見て自宅の鍵の修理を頼んだところ、表示額と実際の請求額に大きな開きがあったケースについて、次のような考え方を示しています。
- 対象外になるのは、消費者があらかじめ契約する意思を持ち、その場で契約したいとはっきり示した場合。
- 表示額と請求額に大きな差があるなら、消費者はそんな高額な契約をする意思まではなかったと考えられる。
- そのため「請求した者」には当たらず、適用除外にはならない(=訪問販売のルールが及ぶ)。
国民生活センターも、広告の表示額と請求額に大きな開きがあった場合や、見積もりのつもりで呼んだ業者とその場で契約した場合は、訪問販売に当たる可能性があるとしています。東京都消費生活総合センター(2026年6月10日)も同じ趣旨の注意を出しています。
自分で呼んだ場合の扱いの違い(目安)
| 状況 | クーリング・オフ | 根拠の考え方 |
|---|---|---|
| 料金表・総額に納得して呼び、その金額どおりで契約 | 対象外になりやすい | 自分から自宅での契約を求めた(適用除外) |
| 「〇〇円〜」の広告を見て呼んだら、大きく違う金額を提示された | できる可能性あり | 高額契約の意思まではなく「請求した者」に当たらない |
| 見積もりだけのつもりで呼び、その場で契約した | できる可能性あり | 国民生活センターが訪問販売に当たりうる例として挙げる |
| 業者から電話がかかってきて勧誘され契約 | 原則できる(電話勧誘販売) | 書面受領から8日以内(特商法第24条) |
| 店舗に出向いて契約・自分でネット申込みのみ | 原則なし | 店舗販売・通信販売は対象外 |
※最終的な判断は個別の事情によります。迷ったら自己判断せず、188で消費生活センターに確認してください。
クーリング・オフの期限と、やり方は?
8日の数え方
訪問販売・電話勧誘販売とも、法定の書面を受け取った日から8日以内です。受け取った日を1日目として数えます(三重県消費生活センターの案内)。たとえば10月31日に書面を受け取ったら、11月7日までに通知します。
業者が「クーリング・オフできない」とうそを言ったり、脅したりしてクーリング・オフをさせなかった場合は、8日を過ぎても行使できます(消費者庁)。
通知の方法
書面(はがき可)か電磁的記録(メール・専用フォーム等)で通知し、特定記録郵便・書留・内容証明郵便、送信メールの保存、画面のスクリーンショットなどで記録を残します。
クーリング・オフするとどうなる?
消費者庁の説明では、作業がすでに終わっていても代金を払う必要はなく、違約金も不要です。払ったお金は速やかに返してもらえ、工事で建物の状態が変わった場合は無償で元に戻すよう求められます。なお、現金取引で総額3,000円未満の場合は対象外です。
8日を過ぎていたら?
事実と違う説明を信じて契約した場合は、誤認に気づいた時から1年、または契約時から5年以内なら、契約を取り消せる場合があります(国民生活センター)。あきらめずに相談してください。
請求された「その場」で何をすればいい?
- その場で払わない:納得した金額なら後日払う、と伝える(国民生活センター)。
- 書面を受け取る:契約書・見積書・請求書を必ずもらい、写真も撮る。
- 記録を残す:見た広告の画面、通話履歴、言われた言葉をメモ。
- 188に電話:局番なしの「188(いやや)」で最寄りの消費生活センターにつながります。
- 8日以内に通知:センターの助言を受けて、書面かメールで通知。
賃貸住宅なら、業者を呼ぶ前に管理会社・大家さんに相談するのも有効です(国民生活センター)。
見積もり前に確かめるチェックリストは?
東京都消費生活総合センターと国民生活センターの助言をもとに、電話の段階と現場の段階に分けました。
電話で聞くこと
- [ ] 作業内容と、だいたいの総額(「現場を見ないと分からない」と言われても目安を聞く)
- [ ] 出張費・調査費はかかるか、いくらか
- [ ] 見積もりだけで断った場合のキャンセル料
- [ ] 会社名・所在地・担当者名
現場で確かめること
- [ ] 作業を始める前に、見積書を書面でもらえたか
- [ ] 料金の内訳(駆除・侵入口ふさぎ・清掃・消毒・再発保証)が分かれているか
- [ ] 追加作業を提案されたら、理由と金額の説明を受けたか
- [ ] 「今すぐやらないと増える」と急かされていないか
- [ ] 契約書にクーリング・オフの記載があるか
国民生活センターは、3ケタ台のような格安料金で駆除を頼めることは、まずないと注意しています。料金の内訳の相場は害獣駆除の料金相場は?業者の公式料金表で見る内訳と見積もりの確かめ方で確認できます。
見積もりは何社から取ればいい?
国民生活センター・東京都とも、複数の事業者から見積もりを取って比べることを勧めています。2〜3社の総額と作業範囲を並べると、極端な金額に気づきやすくなります。
PR(広告)
現地調査・見積もりを頼める相談先の例
侵入口の封鎖や清掃まで任せたい場合は、2社以上から同じ条件で見積もりを取ると比較しやすくなります。写真とメモを用意してから問い合わせてください。
リンク先で申し込みや問い合わせがあった場合、当サイトに報酬が支払われることがあります。料金・対応地域・保証などの条件は、必ず各社の公式ページと見積書で確認してください。
PR(広告) 現地調査・見積もりを頼める相談先の例:害獣BUZZ/害獣駆除110番(シェアリングテクノロジー) 申し込む前に、出張費・調査費・キャンセル料の有無を電話で確認し、ほかの業者の見積もりと比べてから決めてください。
冬に天井裏のネズミが増えるのはなぜ?
横浜市青葉区は、冬の始まりなど寒くなる時期には、ネズミが暖かい場所と食べ物を求めて家屋に入り込むことがあると案内しています。さいたま市も、殺そ剤は食欲が増す秋から冬に置くとよいとしています。暖かい天井裏で、冬に足音が気になり始める家は少なくありません。
家に入るネズミは主にドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの3種で、都市部ではドブネズミとクマネズミが中心です。種類が分からなければクマネズミを想定して対策するとよい、とさいたま市は案内しています。
天井裏のネズミ、自分でできる対策は?
さいたま市・横浜市青葉区の案内をまとめると、次のとおりです。
- 侵入口をふさぐ:1.5cm程度のすき間でも通れます。外壁の穴やひび、換気口、エアコン配管の穴、電線の引込口、窓やドア下のすき間を点検し、金たわし・金網・パテなど丈夫な素材でふさぐ。
- エサを断つ:エサになるものを片付ける(生ごみ・ペットフードを出しっぱなしにしない)。
- 粘着シート:通り道にできるだけ多く並べ、3日ほどは動かさず様子を見る。
- 殺そ剤:子どもやペットの誤食に注意し、表示どおりに使う。
屋根や天井裏の作業は転落の危険があるので無理をしないでください。さいたま市・横浜市青葉区とも、行政は駆除作業を行っておらず、駆除は有料(自己負担)です。足音・フンの見分け方はネズミが屋根裏に出た?足音・フンの見分け方と駆除を頼む前の確認、相談先の使い分けは害獣駆除はどこに頼む?市役所・保健所・業者の役割の違いにまとめています。
高額請求の規制はこれから変わる?
まだ決まっていません(検討中)。 消費者庁の2026年6月11日の検討会資料では、「500円〜」のような下限だけの表示で呼び寄せ、自宅で合理的な理由なく大きくかけ離れた高額契約を迫る「レスキュー商法」を行政処分(指示)の対象にする案が示されました。現場確認で作業が変わる正当な理由がある場合や、料金表・出張費などが事前に示されている場合は対象外とする考え方も併記されています。決定・施行時期は未発表です。
よくある質問
「お客様が呼んだのでクーリング・オフはできない」と言われたら?
広告の金額と大きく違う請求なら、適用除外に当たらない可能性があります(消費者庁Q&A)。業者の説明だけで判断せず、188で確認してください。
賃貸アパートで天井裏から音がする場合は?
業者を呼ぶ前に、まず管理会社・大家さんに相談しましょう(国民生活センターの助言)。手配や費用負担は契約によるため、先に確認しましょう。
相見積もりの候補(PR・広告)
PR(広告) 侵入口の封鎖や清掃まで任せたい場合は、2社以上から同じ条件で見積もりを取ると比較しやすくなります。写真とメモを用意してから問い合わせてください。 全国受付・電話は24時間365日。公式サイトでは現地調査・見積もり無料(地域や状況により費用がかかる場合あり)と案内されています。ネズミ、イタチ、ハクビシン、アライグマ、コウモリなどに対応。 リンク先で申し込みや問い合わせがあった場合、当サイトに報酬が支払われることがあります。料金・対応地域・保証などの条件は、必ず各社の公式ページと見積書で確認してください。現地調査・見積もりを頼める相談先の例
![]()
PR(広告)
害獣セーフガードで見積もり条件を見る広告リンクを経由した申込み等により、当サイトに報酬が発生する場合があります。条件は公式ページで確認してください。
PR(広告)
害獣プロガードの対応エリアを見る広告リンクを経由した申込み等により、当サイトに報酬が発生する場合があります。条件は公式ページで確認してください。
PR(広告) この枠にはアフィリエイト広告を含みます。 害獣セーフガード/害獣プロガード どの業者でも、作業前に書面の見積もりをもらい、総額・追加料金の条件を確認してから契約してください。
※この記事は一般的な情報です。個別の契約がクーリング・オフや取消しの対象になるかは、消費生活センター(188)や弁護士など専門家に確認してください。
参考資料
公開時の確認日:2026年10月31日。資料の公開日・対象時点は各リンク先をご確認ください。
- 国民生活センター「ネットの価格と全然違う!?害虫・害獣駆除のトラブルにご注意-若い年代でトラブル急増中!-」(2024年4月24日公表)
- 同上 報告書本文PDF(図1・図2の件数、事例4ネズミ駆除、クーリング・オフ・取消しの説明)
- 国民生活センター「【広告の格安料金に要注意!】作業後に高額請求する害虫駆除トラブル」(2025年3月4日公表)
- 消費者庁 特定商取引法ガイド「訪問販売等の適用除外に関するQ&A」(Q2 自宅の鍵の修理)
- 消費者庁 特定商取引法ガイド「訪問販売」
- 消費者庁 特定商取引法ガイド「電話勧誘販売」
- 消費者庁取引対策課「説明資料」(令和8年6月11日、検討会資料。レスキュー商法への対応案)
- 東京都消費生活総合センター「ネット広告で見つけた害虫駆除サービス、格安なはずが高額請求に!」(令和8年6月10日)
- 埼玉県消費生活課「埼玉県お助けかわらばん 2024年11月(1)高齢者を守る その4」
- 三重県消費生活センター「クーリング・オフ」(期間の数え方)
- 横浜市青葉区「ネズミの話」(2026年1月5日更新)
- さいたま市「ネズミの防除について」(2023年11月9日更新)
痕跡だけで決めず、安全に確認しよう。